2014年 02月 09日
「北斎展」で北斎ディレクターを考える |
名古屋ボストン美術館「浮世絵名品展 北斎」に行ってきました。
多分北斎の作品は、以前に名古屋市美術館かどっかでいっぱい見てる。
今回は、どうやってつくったのかがあるよとのことでおでかけ。
混んでました、盛況。日曜日だから?
なので、あんまり作品の前に立ち止まったりはしなかったんだけど、主人と作り方で
いっぱいしゃべってました。目立たなかったから!
浮世絵は絵師(この場合北斎)が下絵を描いて、彫師が彫って、摺師が刷る。
ちなみに初期の作品は重ねた版がズレてるのもあって、ぼけた作品ですが、
後半の例えば「西村屋」というところが作った作品は、7版ほど重ねてもキッチリあってる、
すごいよ、このワザ。
現代といっしょのように、絵師も売れれば、彫も擦りも一流が作るようです。
では、この彫師とか摺師に、色分解して(何色重ねるか)、色指定を指示したのは
やっぱり絵師の北斎なわけです。色なんて、ボカシとかはいってるし!
ディレクターだよね!
学芸員さんによると、版元は次はこんなシリーズをだしたいと絵師(ディレクター)
に相談すると、やぱり売れるものを作りたいから、いいものを作るわけです。
写楽とかは、パトロンみたいな「こんな絵かいて」って一品物が多いので
ディレクターみたいな力よりも、描く力が重要だったのでは、とのことでした。
そして、そのディレクターの難しい指示に的確に答えていった彫師と摺師の
名前ののこっていない職人さんに気付いて感嘆した作品展でした。
by murayama_cook
| 2014-02-09 15:37
| おでかけ
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